Monday, February 13, 2012

人生が詰まった3時間

2011年の年末から2012年のお正月後まで
日本に里帰りしてました。


日本のお正月は12年振りで、自分を見つめ直すことが出来た、
ほんとに心が洗われる16日間でした。


手を洗って、心も洗って。





そんな中で、ある3時間の中に不思議な出来事があって、そこに
人生の成り行きっていうものが反映されていて、学んだんです。




ちょっと長くなるけど、読んで見てくださいね〜!




今回のお正月の里帰りが出来たのは、過去2回、私が一人で子供を3人連れて
バンクーバーから長崎まで強行里帰りをしたお陰です。4人分で合計32席。
JALのマイレージのポイントがたまって、燃費代のみでチケット購入が出来たんです。
じゃなければ、お正月の海外からの里帰りはお金がかかって到底無理。


でも、マイレージチケットのマイナーな点は、融通があまり効かないこと。
なので、子供3人をダンナ様に預けて出るには、この里帰りは本当は最高10日間くらいで
済ませたかったのだけど、合計16日になってしまいました。


12月26日にバンクーバーを経ち、27日に成田到着、次の日に羽田から
長崎へ飛び、そこで1週間くらい滞在した後に、横浜の姉のところでゆっくり
したかったのだけど、長崎から羽田へ戻るチケットは、1月6日しかとれません
でした。


これでは、長崎の滞在がちょっと長過ぎて、横浜・京都への滞在が短く
なってしまうから、とりあえず1月6日の分は取ったものの、後から
やっぱり4日で別のチケット予約しておこう、と思い、長崎に住む
ダウン症の姉の分と一緒に、4日発の東京行きの飛行機を2席購入しました。




長崎での時間を思いっきり楽しんだものの、その間ダウン症の姉の体調不良になり、
このままでは横浜に飛行機で行くのは、体に無理がかかる、ということで
姉のチケットはキャンセル、私だけで4日の朝、飛行場へ。




ここからが、すごいんです。


さて、飛行場へ到着して、自動チェックイン機で、チェックインしようとしたら、

「搭乗手続きは終了しました。」


って紙がピロリと出て来たんです。


「は?終了って?1時間も早くついたのに。あー、早すぎた?」


なんて思いながら、突っ立っていたら、カスタマーサービスの人が
やって来て、チケットを見ながら言いました。


「お客様申し訳有りませんが、この飛行機は20分ほど前に出発致しました。」


「へ?っていうか、出発は10時35分ですよね?」


「いえ、恐れ入りますが、出発は9時5分で、到着予定が10時35分です。」




ガーン。飛行機、乗り遅れた。

しかも、出発時間と到着時間の覚え間違いという、
超オバカな理由で。




「お客様、キャンセル待ちの整理券は取られますか?」


っていうか、今日は1月4日、お正月あけの、田舎から東京へ向かう飛行機に、
キャンセルなんてあるんだろうか。飛行場は、人でいっぱいだし。


でも、とりあえずキャンセル待ちの整理券をANAとJALで取ってみた。


その間、
「どうか、今日の一番早い便に乗れますように。。。」と神頼み。


一台目を送り、2台目を送り、3台目を待っている時に、
「無理かもしれないし、これにもなんか意味があるはず!今日の一番早い便に
乗れますように、と願うよりも、私にとって一番都合のいい便に乗れますように、
に願い事を変えようっと。それから、なんでこうなったか、理由を教えて下さい、
って願おう。」
と気持ちを切り替えて、


「今日は無理かもしれないし、待ってる間に、メールでもチェックしよっと。」


とスターバックスでPCを開いたら、JALで働く従姉妹からメールが入ってて、


「真理ちゃん、6日のマイレージで取った分の飛行機に乗らないと、
バンクーバー行きのチケット、自動キャンセルになるから、はやめに
係の人に連絡した方がいいよ。」


「自動キャンセル〜〜〜?聞いてないよ〜!」
(聞いてないというか、きっと自分が契約書をきちんと読んでないだけの話だろう。)


ということで、じゃ、6日のマイレージで取ったチケットを、今日の4日の
キャンセル待ちに繰り上げ出来ないかなー、なんて軽い気持ちで
カスタマーサービスへ行ってみた。




チャカチャカチャカって、システムに打ち込んで、なんとか出来るか
調べてみてくれている。




が。




「お客様、申し訳有りません。このチケットは、マイレージで予約されているので、
キャンセルも変更もすることが出来ません。これに乗られなかったら、この後の
成田ーバンクーバー間の予約は自動的にキャンセルになりますので、無理でなければ、
6日の便に乗られることをお薦め致します。」




ゾッとしました。




マイレージでとったチケットには、そんな規則があるなんて、読みもせず、
6日の席はただキャンセルすればいいとか、見送っちゃえばいいか、なんて
軽い気持ちで4日の席を予約した時点で間違いは始まってたんです。


心の中では、
「うっわー、今日の便、乗り遅れて良かったー。」


乗っちゃってたら、自動的に6日の便は見過ごすことになってて、知らない間に
バンクーバー行きのチケットがキャンセルになってて、バンクーバーに
帰る日に、成田空港で私の席がキャンセルされていることに気づくはめになり、
バンクーバーに帰れないから20万円くらい出して、片道チケットを購入する
という羽目になるところでした。




あっぶな〜〜〜。

マイレージのポイントで安く里帰り出来たどころの話では済みませんでした。




それまでの不安な顔つきから、別人のような笑顔で、
「はいっ!ありがとうございます!6日に乗ります!
今日の空席待ちはキャンセルして下さい!」




カスタマーサービスのお姉さん、私の豹変振りについて来れず、
「あ、よろしいんですか?」と戸惑い気味。


しかも、4日の分はキャンセル料420円で、ほとんど全額払い戻しして頂いたし。


そんな手続きをしている最中、空港内のアナウンスメントが聞こえ、
「空席待ち番号、105のお客様、カウンターへお越し下さい。」


「あ、私の番号。あと10分待ってたら、今日の便で帰れたんだ。い、いやいや、
今日帰っちゃダメなんだって。」と心の中で思った。






そんなこんなしている間に、横浜の上の姉からメッセージがはいり、
「有紀ちゃんね、念のため、明日検査になったんだって。
不安そうにしてるらしい。」
とのこと。


「飛行機乗り遅れたし、有紀ちゃんとこ戻るわ。」


姉の所に戻ると、胃カメラとか喉の部分麻酔とか、聞いたこともない医学用語に
不安そうにしていたので、
「明日の検査も一緒に立ち会うね。」
そういったら、姉も少し不安さがなくなった様子。
翌日も、姉の足をさすりながら(靈氣をしながら)検査に立ち会い、
麻酔が切れるのを待って、一緒にお昼ご飯も食べて、安心したのを見てから、
再びバイバイしました。


「マリチャン、いてくれて、よかった〜。」
「足ジューッ(ずーっと)とさすってくれたでしょー、あれがとても安心した〜。」
「足スリスリしてくれて、ありがとー。」
「不安だっただけど、ダイジョブだったぁ、マリチャンいてくれたから〜。」


私がいることが出来たこと、そうとう心強かったみたいです。
よかった、カナダに引っ越してからは、たまにしか妹らしいことができないけど
肝心な時に、妹らしいことができて。




検査の後、お昼ご飯を食べてる時、ダウン症の姉は、
「もー。マリチャン、ドジだから。」
「何時の出発?」
「時間間違えないでね。」
「早めに飛行場行くのよ。」




と私に飛行機に乗り遅れないように、何度も念押ししてくれた。
精神年齢は低いかもしれないけど、姉は姉なんです。ドジな妹が、また間違いを
起こさないか、ハラハラしちゃうみたいです。






飛行場での3時間と、その後の2日間で、なんとういうか、人生を学びました。


飛行機の乗り遅れた時、
「大失敗!なんて私はドジなんだ!この後の計画、台無しじゃない!」
って思ったけど
飛行機に乗り遅れるのにも、かなり大きな意味があったんだ。


大体、時間を勘違いして飛行機に乗り遅れるってことは、大の大人は、まずしない。こんな勘違いが、奇跡的にも起こったこと。


それから、一年で一番忙しい時期だったから、大混雑の飛行場で
考える時間を与えられたこと。


考える時間があったからこそ、メールのチェックでもしよっと、って思ったこと。


そこで、バンクーバーに戻れないかもしれない事実を知ることが出来たこと。


飛行機に乗り遅れて正解だったって、すぐに理由がわかったこと。


そして、この余った2日間は、予期出来なかったけど、とても大事な長崎での2日間
だったこと。




私には想像も仕切れないことが、全て計画通りであったかのように
きちんと点がつながってるんだもん。 ビックリです。


でも、人生ってこんなもんだと思う。




「あー失敗ー!」とか「もう終わりだ〜!」とか思っても、必ず意味があるんだと思う。
その意味は、今すぐわからなくったって良いんだと思う。ただ、天に任せて、
なるようになってる、ってハラをすえてると、なるようになるんだと思う。


リラックス、リラックス。


なるようになってないかも〜!ってパニックになって、色々無理なことを
し続けると、なるようになることも、なるようにならなくなってしまうん
だと思う。


だから、悪あがきはなしに、今を楽しむのが一番なんだと思う。




そんなこんなで、人生を学んだ3時間でした。


なによりも、天国にいるパパとママがあせっていたことでしょう。自分たちの
末っ子が道を外さないように、一生懸命、点をつなげてくれていること、
今回も確信しました。






ちゃん、ちゃん。











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